【情報】豪雪を観光資源に活用 かまくらで但馬牛を/雪下ろし 命綱で安全確保を/力結集、雪下ろし支援
12月後半の各地の新聞の中から、雪対策に関連する興味深い取組などを要約してご紹介します。この他、各地で大雪による除雪中の事故などが報告されています。
◆豪雪を観光資源に活用 かまくらで但馬牛を◆
豪雪地帯である兵庫県香美町の村岡区にある植物園の駐車場に、雪国の雰囲気をかまくらで楽しみながら、但馬牛肉のバーベキューなどを味わうレストラン&バーが開業します。
この植物園では、これまで冬期間は営業を休んでいましたが、かまくらをつくり、雪の観光利用として活用することを発案し、今年2月に商工業者や畜産農家らでつくる有志団体を対象に試行し、好評でした。
植物園では、駐車場に大人が4人程度入れる直径2.5m程度のかまくらを10棟程度用意し、中では地元で育てた但馬牛の焼き肉などを味わうことができるほか、雪遊びなどが楽しめるコーナーも設置しています。
(2014/12/19 神戸新聞)
◆雪下ろし 命綱で安全確保を/専門家が指摘 複数人、携帯電話も◆
各地で雪下ろし中の死亡、重傷事故が相次いでいますが、気象庁によると来年1月も北日本から東日本の日本海側で降雪量が多くなる恐れがあり、事故を防ぐ対策の徹底が必要となっています。
雪害の予防・軽減を研究する新潟県長岡市の雪氷防災センターの上石勲センター長は「除雪事故は、ほとんど1人で作業する高齢者で発生している」ため、事故をなくすには「できる限り複数人で雪下ろしをすること。どうしても難しい場合は、携帯電話で常に連絡が取れるようにしてほしい」と呼び掛けています。
雪下ろし中の事故では、地面に雪がなく転落死するケースもあります。上石センター長は「転落の衝撃を和らげるために、ヘルメットの着用や命綱を付けて作業してほしい」としています。
ただ、命綱は動きにくく、着用に手間がかかりなかなか普及が進まないのが実態です。
このため新潟県長岡市の特定非営利活動法人(NPO法人)の中越防災フロンティアはホームセンターと連携し、雪下ろし専用の命綱「シットハーネス」を開発しました。
建設業で使われる既存の命綱よりも安価で、雪下ろし作業を妨害しないようズボンに命綱を付けたのが特徴です。
アンカーと呼ばれる固定金具に引っかけて使用するため、壁や屋根などに金具を設置する必要があり、同法人の木村浩和さんは「手間はかかるかもしれないが、効果は大きい」としています。
価格は7179円で、来年1月から一部のホームセンターやインターネット上で販売します。
(2014/12/20 日本農業新聞)
◆力結集、雪下ろし支援 湯沢市の2地区で岩崎と皆瀬 市内初の住民有志が共助組織◆
高齢者世帯の雪下ろしなどを行う共助組織が湯沢市の岩崎地区と皆瀬地区にそれぞれ発足しました。
住民有志が県南NPOセンター(横手市)の呼び掛けに応じて立ち上げたもので、湯沢市では初めてです。
住民たちは「力を合わせ、安心して暮らせる地域をつくりたい」と意気込んでいます。
「生活サポーターの会」:岩崎地区、25人
・草刈りや墓掃除など、過去10年にわたり地区で有償ボランティアに取り組んできた自治会メンバーらで組織
・これまでの生活支援のノウハウをもとに、さらに活動を充実させたい考え
10月に市ふるさとふれあいセンター「かしま館」で行われた発足式には、地区住民ら約40人が参加して、秋田弁で会を紹介する寸劇の披露や、依頼の仕方などを分かりやすく説明しました。
会長は「生活支援は、住民同士に信頼関係のある小さな地区単位だからこそできる。作業する側の態勢も整え、ニーズに合った活動に取り組む」と強調していました。
「生活サポートシステム」:皆瀬地区、12人
・地区内の羽場、市野、皿小屋の3集落の住民で8月に発足
・同地区は市内でも有数の豪雪地帯で、住民にとっては雪下ろしが最大の悩み
・会では雪下ろし作業を中心に活動することにしており、今冬は高齢者世帯など7軒が登録
会長は「羽場集落はこの15年ほどで世帯が5戸減り、28戸になった。住民が少なくなる一方で高齢者は増えており、みんなで助け合いながら暮らす仕組みをつくりたかった」と語っています。
大雪に見舞われた24日は会員4人が皿小屋などの2軒で作業。依頼した女性は「顔見知りなので安心してお願いできる」と喜んでいました。
(2014/12/27 秋田魁新報)
◆豪雪を観光資源に活用 かまくらで但馬牛を◆
豪雪地帯である兵庫県香美町の村岡区にある植物園の駐車場に、雪国の雰囲気をかまくらで楽しみながら、但馬牛肉のバーベキューなどを味わうレストラン&バーが開業します。
この植物園では、これまで冬期間は営業を休んでいましたが、かまくらをつくり、雪の観光利用として活用することを発案し、今年2月に商工業者や畜産農家らでつくる有志団体を対象に試行し、好評でした。
植物園では、駐車場に大人が4人程度入れる直径2.5m程度のかまくらを10棟程度用意し、中では地元で育てた但馬牛の焼き肉などを味わうことができるほか、雪遊びなどが楽しめるコーナーも設置しています。
(2014/12/19 神戸新聞)
◆雪下ろし 命綱で安全確保を/専門家が指摘 複数人、携帯電話も◆
各地で雪下ろし中の死亡、重傷事故が相次いでいますが、気象庁によると来年1月も北日本から東日本の日本海側で降雪量が多くなる恐れがあり、事故を防ぐ対策の徹底が必要となっています。
雪害の予防・軽減を研究する新潟県長岡市の雪氷防災センターの上石勲センター長は「除雪事故は、ほとんど1人で作業する高齢者で発生している」ため、事故をなくすには「できる限り複数人で雪下ろしをすること。どうしても難しい場合は、携帯電話で常に連絡が取れるようにしてほしい」と呼び掛けています。
雪下ろし中の事故では、地面に雪がなく転落死するケースもあります。上石センター長は「転落の衝撃を和らげるために、ヘルメットの着用や命綱を付けて作業してほしい」としています。
ただ、命綱は動きにくく、着用に手間がかかりなかなか普及が進まないのが実態です。
このため新潟県長岡市の特定非営利活動法人(NPO法人)の中越防災フロンティアはホームセンターと連携し、雪下ろし専用の命綱「シットハーネス」を開発しました。
建設業で使われる既存の命綱よりも安価で、雪下ろし作業を妨害しないようズボンに命綱を付けたのが特徴です。
アンカーと呼ばれる固定金具に引っかけて使用するため、壁や屋根などに金具を設置する必要があり、同法人の木村浩和さんは「手間はかかるかもしれないが、効果は大きい」としています。
価格は7179円で、来年1月から一部のホームセンターやインターネット上で販売します。
(2014/12/20 日本農業新聞)
◆力結集、雪下ろし支援 湯沢市の2地区で岩崎と皆瀬 市内初の住民有志が共助組織◆
高齢者世帯の雪下ろしなどを行う共助組織が湯沢市の岩崎地区と皆瀬地区にそれぞれ発足しました。
住民有志が県南NPOセンター(横手市)の呼び掛けに応じて立ち上げたもので、湯沢市では初めてです。
住民たちは「力を合わせ、安心して暮らせる地域をつくりたい」と意気込んでいます。
「生活サポーターの会」:岩崎地区、25人
・草刈りや墓掃除など、過去10年にわたり地区で有償ボランティアに取り組んできた自治会メンバーらで組織
・これまでの生活支援のノウハウをもとに、さらに活動を充実させたい考え
10月に市ふるさとふれあいセンター「かしま館」で行われた発足式には、地区住民ら約40人が参加して、秋田弁で会を紹介する寸劇の披露や、依頼の仕方などを分かりやすく説明しました。
会長は「生活支援は、住民同士に信頼関係のある小さな地区単位だからこそできる。作業する側の態勢も整え、ニーズに合った活動に取り組む」と強調していました。
「生活サポートシステム」:皆瀬地区、12人
・地区内の羽場、市野、皿小屋の3集落の住民で8月に発足
・同地区は市内でも有数の豪雪地帯で、住民にとっては雪下ろしが最大の悩み
・会では雪下ろし作業を中心に活動することにしており、今冬は高齢者世帯など7軒が登録
会長は「羽場集落はこの15年ほどで世帯が5戸減り、28戸になった。住民が少なくなる一方で高齢者は増えており、みんなで助け合いながら暮らす仕組みをつくりたかった」と語っています。
大雪に見舞われた24日は会員4人が皿小屋などの2軒で作業。依頼した女性は「顔見知りなので安心してお願いできる」と喜んでいました。
(2014/12/27 秋田魁新報)