【情報】適地調査、年内公表へ 雪冷熱活用データセンター/加賀藩、除雪で弱者配慮/「重複除雪」解消を要請/道内 早くも銀世界
11月前半の各地の新聞の中から、雪対策に関連する興味深い取組を要約してご紹介します。その他、11月前半は本格的な降雪期を前に、各地で様々な克雪の準備の取組みが行われています。
◆適地調査、年内公表へ/雪冷熱活用データセンター/県産業労働観光部/◆
新潟県産業労働観光部産業振興課は、民間主導のデータセンターを誘致するための「データセンター向け雪冷熱活用適地調査」について、年内に公表する方向で作業を進めています。
調査対象は糸魚川市(1カ所)や柏崎市(1)、魚沼市(2)、小千谷市(2)、上越市(2)、十日町市(2)、長岡市(2)、南魚沼市(2)、妙高市(2)、阿賀町(2)、津南町(2)の計11市町20カ所に上り、コンピュータ放出熱の冷却に雪冷熱エネルギーを活用することで、クリーンで電力消費が少ない次世代のデータセンター立地を目指し、アセスメント後は適地の自治体と連携し、データセンターの立地に向けた取り組みを進めていくことにしています。
全国的には北海道美唄市がホワイトデータセンターを検討しているものの、設置に至った例はなく、実現すれば全国初ということです。なお、北海道では120カ所程度で調査が行われました。
(2014/11/05 建設工業新聞(新潟版))
◆加賀藩、除雪で弱者配慮 金沢市の安達さん、文書で確認 高齢者宅など重点的に 今も昔も「みんなで雪かき◆
藩政期、大雪のときに老人や子ども、夫を亡くした女性の住居周辺を重点的に除雪するよう、加賀藩が村役人の十村役に申し渡していたことが、金沢工大客員研究員の足立實さんの調査で分かりました。
「加賀藩資料」によると、1648(慶安元)年12月、近年にない大雪で農民の家が破損することが多いことから、幼少の者や歩くのが困難なお年寄りらに代わって雪を除き、介抱・保護するようにと、郡奉行から十村役に申し渡されていました。このほか、1665(寛文5)年と1680(延宝8)年、1699(元禄12)年にも、お年寄りや夫を亡くした女性ら生活弱者の家屋を村人で除雪するようにとの通達が出されていました。
加賀藩が除雪人員の確保に悩まされた年もあり、1738(元文3)年12月には、大雪のため3千人態勢で城内と城下の除雪を行おうとしたが700人しか集まらず、残りを周辺の村に求めていました。
金沢市近世資料館の宇佐美孝専門員は、「城下だけでなく、周辺の村にも気を配っていたとは知らなかった。時代にかかわらず、住民全体で除雪に取り組む雪国の地域性が確認された」と評価していました。安達さんは、来年は福井の藩政期の除雪対策を調べることにしており、「大雪時、弱者を守ることに力を注いでいた加賀藩を誇りに思う。藩政期の取り組みも参考に、雪に強い地域づくりが進んでほしい」と話しています。
(2014/11/05 北國新聞)
◆「重複除雪」解消を要請 横手市 住民と行政が雪対策協議=秋田◆
昨冬まで4季連続の大雪に見舞われた横手市で、住民と行政などが雪への対応を考える「市雪対策連絡協議会」が開かれました。市内8地域の住民ら約20人が出席し、通勤・通学時間帯に除雪しない、県と市の「重複除雪」による住民への迷惑を解消するなど、除雪体制の改善を求めました。
除雪を効率化する目的で県平鹿地域振興局と市が県道と市道を相互に除雪していることについては、「市の除雪車が通った後、住民が雪寄せすると、今度は県の除雪車が通る。また雪寄せしなければならず、特に高齢者の負担になっている」と、除雪スケジュールの改善を求める意見も出ていました。
協議会事務局の市建設監理課では「住民の声を一つでも多く反映できるよう、他部署や県と連携し、総合的な雪対策を進めていきたい」としています。
(2014/11/14 東京読売新聞)
◆道内 早くも銀世界 札幌20センチ 上空 12月下旬並み寒気=北海道◆
冬型の気圧配置が強まった影響で14日の北海道内は日本海側を中心に今シーズン初の大雪に見舞われました。札幌市では同日午後3時の積雪が20センチに達し、11月前半としては1995年以来19年ぶりの積雪量を記録、道内173観測地点中、少なくとも36地点で今季の最低気温を更新しました。降雪は15日まで続く見通しで、札幌管区気象台が運転時の視界不良やスリップ事故に注意を呼び掛けています。
同気象台と日本気象協会によると、旭川市でも午前9時の積雪が25センチとなり、同時期としては18年ぶりの多さとなり、午後6時までの最大積雪深でみると、幌加内町朱鞠内で50センチ(午前8時)、名寄市で44センチ(午後2時)を観測、最低気温は中標津町で氷点下5度、真狩村で同4.8度を記録したほか、札幌市でも同1.3度まで冷え込みました。
11月半ばとして記録的な積雪となった背景には、大陸側から流れ込んだ強い寒気があります。道内は強い冬型の気圧配置が続いており、上空1500メートル付近の寒気はクリスマスシーズンの12月下旬並みで、日本海側に西よりの風が吹いたことも影響し、内陸を中心に降雪が続きました。同気象台は15日にも山間部で20センチ、平野部で10センチ程度の積雪が見込まれるとしています。
(2014/11/15 東京読売新聞)
◆適地調査、年内公表へ/雪冷熱活用データセンター/県産業労働観光部/◆
新潟県産業労働観光部産業振興課は、民間主導のデータセンターを誘致するための「データセンター向け雪冷熱活用適地調査」について、年内に公表する方向で作業を進めています。
調査対象は糸魚川市(1カ所)や柏崎市(1)、魚沼市(2)、小千谷市(2)、上越市(2)、十日町市(2)、長岡市(2)、南魚沼市(2)、妙高市(2)、阿賀町(2)、津南町(2)の計11市町20カ所に上り、コンピュータ放出熱の冷却に雪冷熱エネルギーを活用することで、クリーンで電力消費が少ない次世代のデータセンター立地を目指し、アセスメント後は適地の自治体と連携し、データセンターの立地に向けた取り組みを進めていくことにしています。
全国的には北海道美唄市がホワイトデータセンターを検討しているものの、設置に至った例はなく、実現すれば全国初ということです。なお、北海道では120カ所程度で調査が行われました。
(2014/11/05 建設工業新聞(新潟版))
◆加賀藩、除雪で弱者配慮 金沢市の安達さん、文書で確認 高齢者宅など重点的に 今も昔も「みんなで雪かき◆
藩政期、大雪のときに老人や子ども、夫を亡くした女性の住居周辺を重点的に除雪するよう、加賀藩が村役人の十村役に申し渡していたことが、金沢工大客員研究員の足立實さんの調査で分かりました。
「加賀藩資料」によると、1648(慶安元)年12月、近年にない大雪で農民の家が破損することが多いことから、幼少の者や歩くのが困難なお年寄りらに代わって雪を除き、介抱・保護するようにと、郡奉行から十村役に申し渡されていました。このほか、1665(寛文5)年と1680(延宝8)年、1699(元禄12)年にも、お年寄りや夫を亡くした女性ら生活弱者の家屋を村人で除雪するようにとの通達が出されていました。
加賀藩が除雪人員の確保に悩まされた年もあり、1738(元文3)年12月には、大雪のため3千人態勢で城内と城下の除雪を行おうとしたが700人しか集まらず、残りを周辺の村に求めていました。
金沢市近世資料館の宇佐美孝専門員は、「城下だけでなく、周辺の村にも気を配っていたとは知らなかった。時代にかかわらず、住民全体で除雪に取り組む雪国の地域性が確認された」と評価していました。安達さんは、来年は福井の藩政期の除雪対策を調べることにしており、「大雪時、弱者を守ることに力を注いでいた加賀藩を誇りに思う。藩政期の取り組みも参考に、雪に強い地域づくりが進んでほしい」と話しています。
(2014/11/05 北國新聞)
◆「重複除雪」解消を要請 横手市 住民と行政が雪対策協議=秋田◆
昨冬まで4季連続の大雪に見舞われた横手市で、住民と行政などが雪への対応を考える「市雪対策連絡協議会」が開かれました。市内8地域の住民ら約20人が出席し、通勤・通学時間帯に除雪しない、県と市の「重複除雪」による住民への迷惑を解消するなど、除雪体制の改善を求めました。
除雪を効率化する目的で県平鹿地域振興局と市が県道と市道を相互に除雪していることについては、「市の除雪車が通った後、住民が雪寄せすると、今度は県の除雪車が通る。また雪寄せしなければならず、特に高齢者の負担になっている」と、除雪スケジュールの改善を求める意見も出ていました。
協議会事務局の市建設監理課では「住民の声を一つでも多く反映できるよう、他部署や県と連携し、総合的な雪対策を進めていきたい」としています。
(2014/11/14 東京読売新聞)
◆道内 早くも銀世界 札幌20センチ 上空 12月下旬並み寒気=北海道◆
冬型の気圧配置が強まった影響で14日の北海道内は日本海側を中心に今シーズン初の大雪に見舞われました。札幌市では同日午後3時の積雪が20センチに達し、11月前半としては1995年以来19年ぶりの積雪量を記録、道内173観測地点中、少なくとも36地点で今季の最低気温を更新しました。降雪は15日まで続く見通しで、札幌管区気象台が運転時の視界不良やスリップ事故に注意を呼び掛けています。
同気象台と日本気象協会によると、旭川市でも午前9時の積雪が25センチとなり、同時期としては18年ぶりの多さとなり、午後6時までの最大積雪深でみると、幌加内町朱鞠内で50センチ(午前8時)、名寄市で44センチ(午後2時)を観測、最低気温は中標津町で氷点下5度、真狩村で同4.8度を記録したほか、札幌市でも同1.3度まで冷え込みました。
11月半ばとして記録的な積雪となった背景には、大陸側から流れ込んだ強い寒気があります。道内は強い冬型の気圧配置が続いており、上空1500メートル付近の寒気はクリスマスシーズンの12月下旬並みで、日本海側に西よりの風が吹いたことも影響し、内陸を中心に降雪が続きました。同気象台は15日にも山間部で20センチ、平野部で10センチ程度の積雪が見込まれるとしています。
(2014/11/15 東京読売新聞)