長岡市川口の復興 コメント

上村です。
何かコメントしなさい、ということなので、解説を含めてコメントします。

「中越の復興は各集落が情報交換や交流をし、お互いが競い合いながら進めてきた」

川口町は人口4500人足らずの小さな町(現在は長岡市川口地域)ですが、震災後に地域おこしグループが14もできるなど、震災を契機に市民活動に火が着いた地域です。
それぞれが、独自に活動していては限界があると震災から3年目にはネットワーク組織「越後かわぐち交流ネットREN」が発足します。
6年目には、次の世代の若手達が「川口をちょっとまじめに考える会」が発足します。この主要メンバーが、その後に「川口きずな館」という震災メモリアル施設の展示・運営委員会のメンバーとなって展示・運営を検討していきます。
7年目に、RENとちょっとまじめに考える会のメンバーが融合して理事として参画するNPO法人「暮らしサポート越後川口」の設立へと繋がります。

これを振り返ると、3つの段階が見えてきます。
(1) 小さく始める
(2) 広めて繋げる
(3) 次代を育てる

大きな枠組をいきなりやろうとしても、できるはずもなく、無理に作っても中身が伴いません。想いを持った少数が小さく始めて、仲間を増やしながら周囲へ波及させ、繋がりを作りながら、次の担い手となるリーダーを育てて、大きくしていく。そんな流れです。
8年前に始めた「雪かき道場」も同じです。越後山古志で、小さく産んで、8年かけて波及・普及させてきました。
今日もメールが来ていましたが、山形、長野には暖簾分けのを済ませました。全国に仲間も増えています。北海道とは完全に良いライバル関係になっています。

Snow Innovationという仕掛けができるようになったこと、それこそがこれまでの取り組みの成長の証なのだろうと思います。

皆さんのところで、上記の3段階意識しながら進めてもらえるとやりやすいでしょうし(いきなり大きく始めなくてはというプレッシャを感じなくてよいでしょう)、仲間がいる、ということを感じながら進めてもらえれば、多少の抵抗勢力にぶつかったとしても頑張れるのではないでしょうか。
冬が楽しみになってきました。
以上

(長岡技術科学大学 上村委員より)

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